エルシニア食中毒の治療

突然の食中毒は身体を蝕み、体力を奪ってしまうので怖いですね。そんな中でも、エルシニア菌の食中毒は腹部症状が強く大変なものです。ここではエルシニア菌の食中毒治療についてご紹介していきます。

エルシニア食中毒に必要な食事療法とは

温かいスポーツドリンク
エルシニア菌は食中毒の原因となりますが、カンピロバクター菌サルモネラ菌などと違い低温の環境下でも増殖するため、思わぬうちに発症してしまうケースも少なくありません。

食中毒が起こると、激しい腹痛や嘔吐、下痢といった形で、身体から大量の水分が奪われてしまうことになります。これでは、脱水がますます進行してしまうことは目に見えているでしょう。

こうした食中毒の症状により身体が衰弱しているときには、普段の食事とは異なる食事療法が必要となってきます。まず、水分が這嘔吐や下痢で排出されてしまう分、しっかりと水分を摂取して脱水を防ぐことを考えなくてはいけません。具体的には水分、それも少し温めたものが良いでしょう。

身体の消化器官が全体に弱っているところに冷たい水を摂取すると、胃や腸に負担を掛けますから、間違いなく体調が悪化します。そればかりか、下痢や嘔吐の症状もひどくなってしまいます。白湯の他に、いち早く栄養となる糖分を含んでいたり、身体の体液と同じ組成のスポーツドリンクの温かいものなどを摂取すると良いでしょう。

また、負担を掛けない、という観点から、脂っこいものや繊維質の多いものなども消化に大変悪いため、除外するべきです。内臓をいたわりながら、症状が治まるまでしっかりと寝て療養することが大切です。












食事療法でも回復しないときは

食中毒で辛い子供
食事療法でももし改善に向かわず、熱が出てきたり、腹痛が増強してくるようであれば、それは危険信号です。エルシニア菌食中毒の特徴として、腸炎虫垂炎に近い症状が出ることも知られているため、もし炎症を起こしている場合は専門的な薬物治療を受けないと危険です。

食事療法で様子をみて像悪するようであれば、すぐに病院へ向かいましょう。お近くの救急病院を受診することで、少しでも症状を安全に安定させることができるでしょう。特にエルシニア菌食中毒は、小さな児童などに発症することが最も多いことで知られています。大人と比べて子どもは体液の量が少ないこともあり、脱水でも命に関わることが少なくありません。

また、大人と比べて体力も万全でなく、免疫力も未発達であることも挙げられます。このため、異常かなと感じたら早めに病院にかかることは、迷惑でもなんでもなく、命を守る手段ですから、ためらわないようにしましょう。何もなければそれはそれで良いことですから。

エルシニア菌食中毒といっても、特に子どもが発症するとなかなかリスクが高いことが判っていただけましたか。まずはしっかりと食事療法で体調を整えられるよう最善を尽くす意味でも、正しい知識を覚えていただけたらと思います。